「写真見て! かわいいでしょう。
こんなかわいい子を事務所が落とすはずがない」
と息巻いているお母さん。赤ん坊はすべてかわいいのです。
この世にかわいくない赤ん坊なんていません。
肌のつやと言い、その笑顔は、「天使の微笑み」と言って
世界中誰もがかわいいと思っています。
それも親バカの一つだから否定はしません。
赤ちゃんが安らかな寝息を立てています。
それを見たこちらも癒されますね。
そして赤ん坊が突然微笑んでくれました。
それが赤ん坊の「天使の微笑み」です。
しかし赤ん坊の「天使の微笑み」は、
感情を持った笑みでなく、左右の口角を引き上げただけの
生理的現象だったのです。
赤ん坊が本来持っている力なのです。
なぜ実も蓋もないことを書くかと言いますと、
自然のままで、泣くときは泣かせばいいのです。
お母さんがそばに行ってやると、自然に泣き止む、
そうした家庭での愛情こもった育て方をすれば、
いざ撮影と言う時にお母さんの出番が回ってくるのです。
赤ん坊の場合は、かわいいという基準で、
CMや映画で使うわけではありません。
その時のシチュエーションで、何歳ぐらいの男の子、
女の子が必要と言うことになります。
ひと昔前までは、ベビーモデルと言った領域はありませんでした。
いざ赤ん坊が必要な時は、人形をわからないように抱かせるとか、
それでも隠し切れない場合は、スタッフか、関係者の知人にあたって、
その年ぐらいの赤ちゃんを使っていました。
現在は、赤ちゃんモデルとしてエージェンシーなどに登録しておき、
CMやカタログ撮影の時、オファ-が来るようです。
ただし乳児は大人の事情にあわせることができないので、
ダブルスタンバイと言って、
一人を補助に使うようなシステムになっています。
赤ちゃんモデルとして登録するのであれば、
泣いたときにお母さんが抱いてやると泣き止むとか、
何か音を出すと泣き止む等の、赤ん坊のシグサを
周知できるようになればいいでしょうね。
以前ピアノのコマーシャルが流れると、
赤ん坊が泣きやむという現象が話題になりましたが、
気を取られやすい音の質があるので気がまぎれるようです。
赤ん坊はある時期から相手がお母さんだと自分から笑い出し、
手足をバタバタさせて喜ぶようになります。
お母さんとよその人を本能的に区別しているのですね。
どうしても泣き止まない場合は、縦に抱くと泣き止むと言われています。
おうちにいるとき、そうしたことを試し、お母さんの出番を待つのも、
芸能活動の成功の秘訣かもしれません。